「夏の夜の夢」を、

夏至の夜に、名ゼリフを原書で楽しもう」

という企画が今年の夏至、6月21日に行われる。

 

「夏の夜の夢」は、最も日が長くなる夏至の日を舞台にしている。

以前は日本のタイトルは「真夏の夜の夢」だったようだが、

真夏だと8月のことを指しているので、意味が違うとなり「夏の夜の夢」となったそうな。

 

夏至の日は、日本だと日が長くなったといっても、

7時ころにまでしか明るくないが、

イギリスでは22:00頃が日没で、4時過ぎには日が昇り、

夏のこの時期は高揚感が常にある。

芝居の中の若者四人のように、狂ってしまう日なのかもしれない。

 

私はイギリスで、演劇学校に通っていた時にシェイクスピアの作品の「冬物語」をやり、ほかにも「ソネット」をやったり、「お気に召すまま」の中のモノローグをやったりした。

 

どうしても苦労したのが、言葉とリズム。

今は使われない単語ばかりの上に、かなりトリッキーな文法。

慣れない単語が含まれるセリフをリズムに乗せて言うのが本当に難しかった。

夜中まで練習をしても、全然うまくならない自分に絶望しながら、

ひたすら練習にうちこんだ覚えがある。

 

しかし、やればやるほどシェイクスピアの言語のすばらしさは見えてくる。

まるで、ゆっくりと闇に日が差し込んでくるみたいに、

そこに書かれているすばらしさがみえてくる。

どんな作品でも稽古をやっていく内に好きになるが、

シェイクピアの作品は心の奥深くから震わせてくれ、また格別の味わいがある。

何度も何度も読んだはずなのに、練習の度に、何度も何度も新たな発見をする。

 

つい最近もソネット18 を読んでいて、泣いてしまった。

 

thy eternal summer shall not fade,

(中略)

When in eternal lines to Time thou grow’st.

 

日本語訳がどうもしっくりこないので、載せたくないが、

簡単に言うと、 「君の真剣な努力は無駄じゃないよ!」みたいなこと。

 

知っている人からは、「そんなんじゃねーよ」、というお叱りがあると思うが、

その時のなんかうまくいかない状態にいた私は、

時を超えてシェイクスピアが慰めてくれる気がしてうれしかった。

 

きっとシェイクスピア好きの方は、こんな時間を超え、人種を越えた、魔法のような力を持っていると知っていると思う。

 

今回のWSでは、私が学んだ原書を読む上での基礎的な知識と

海外で稽古に用いた演技のためのテクニックをお伝えしたい。

そして、皆さんにおおいにシェイクスピアの世界に浸った頂けたらと思う。

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